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闇に立ち向かう強さ

<伊勢湾台風>米夫妻寄贈のピアノで鎮魂の調べ 26日三重

伊勢湾台風から4カ月たった1960年1月ごろ、被災地の三重、愛知、岐阜3県の小中学校に計47台のピアノが届いた。米国の女優、シャーリー・マクレーンさん夫妻が集めた寄付金をもとに、日本の福祉団体が被災地に贈った「愛のピアノ」だ。悲惨な災害と助け合いの精神を風化させないとの願いを込め、台風襲来から半世紀になる26日、三重県桑名市長島町西川の輪中ドームで、ピアノを囲んで「愛の調べコンサート」が開かれる。【高木香奈】

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 桑名市長島町葭ケ須(よしがす)に住む元小学校教諭、長井宏子さん(73)は、勤務していた同町福吉の伊曽島小から約2キロ離れた教員住宅で台風に襲われた。数日後、同僚と舟で学校の様子を見に行くと、木造平屋校舎2棟は無くなり、机や椅子、教材とともに、学習用ピアノが浮かんでいた。

 同校では児童59人が死亡した。無事だった児童は親元を離れ、鈴鹿市や津市の県立大水産学部(現三重大)へ避難した。地元へ戻れたのは12月だった。学校の講堂を六つに区切って教室にした。

 ピアノが届いたのは、そんな時だった。

 市や福祉団体の報告書によれば、マクレーンさんは、日本で暮らした経験がある映画製作者の夫、スチーブ・パーカー氏から伊勢湾台風の大被害を知らされ、仲間の俳優に呼び掛けて慈善夕食会や慈善興行を行った。寄せられた約2万ドル(約750万円)で被災した東海3県の小中学校にピアノを贈りたいと日本の福祉団体に申し入れ、47台のピアノを購入。「愛のピアノ」と呼ばれた。

 長井さんは当時、「女優さんたちに贈ってもらったピアノで授業ができる。感謝しようね」と子どもたちに語りかけたという。

 伊曽島小のピアノは、今も校舎の玄関に置かれ、子どもたちが休み時間、自由に弾いている。4年生は毎年、伊勢湾台風について学び、長井さんは、経験を子どもたちに伝える語り部役を担う。

 桑名市で現存する「愛のピアノ」は伊曽島小、立教小、城東小の計3台。26日のコンサートでは、城東小と伊曽島小のピアノが会場に運ばれ、両校の4年生と、同様に贈られたが今は残っていない木曽岬町立木曽岬小5年生が、ピアノの伴奏で1曲ずつ合唱。その後全員で「この星に生まれて」を歌う。

 三重県、木曽岬町とともに行事を主催する桑名市の防災対策課は「伊勢湾台風を風化させることなく受け継ぐとともに、『愛のピアノ』を通して、人を思いやる気持ちを子どもたちの中にはぐくみたい」と話す。

 長井さんは「今の子どもたちには伊勢湾台風のことも、ピアノのことも忘れないでほしい」と望んでいる。


Yahooニュースより引用
by wwoyasban | 2009-10-06 16:34
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